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【イベントレポート】NCW特別講座 【『90メ ートル』公開記念 映画監督・中川駿が描く世界】を開催いたしました!

最新作『90メートル』の公開を記念し、本作のメガホンを取った中川駿監督をお招きした特別レクチャーを3/13(金)に開催いたしました。映画制作の最前線を走る監督から直接語られたのは、技術論に留まらない、作品と観客に対する真摯な向き合い方でした。当日の様子をレポートでお届けします📝

🎥 作品の純度を高める「徹底したこだわり」
講座の前半は、最新作『90メートル』がいかにして形作られたのか、その驚きの舞台裏が明かされました。後半は映画の意義や宣伝など、人や社会に届けていく過程について監督の思いも交えてお話しされました。

■ 親子のリアリティを問う「異例のオーディション」
母と息子の物語でもある本作において、監督が最も重視したのは「親子のリアリティ」です。その追求のために行われたのが、『その場で自分の母親に電話をかける』という独自のオーディション手法でした。素の人間関係や距離感を引き出すこのエピソードに、会場からは驚きと感嘆の声が上がりました。役者への深い信頼はもちろん、緻密に計算されたシナリオ・人物像あってこそできる、腹を括った手法です。中川監督がチームを編成していくプロセスを垣間見ることができました。

■ 「映画(フィクション)」として描くことの社会的意義
本作の主人公は、家族のケアを担う「ヤングケアラー」の高校生です。ALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う母を持つ少年のドキュメンタリーを目にしたことが、企画のきっかけの一つだったと監督は振り返ります。現実の問題と地続きのテーマを、なぜあえて「映画(フィクション)」として描くのか。そこには、「物語として発信することで、より広く深く社会に届ける」という、表現者としての強い使命感がありました。


📢 監督が直面する「宣伝」という名の葛藤
映画を「作る」段階から「届ける」段階へ。後半戦では、劇場公開において避けては通れない「宣伝」についてのリアルな本音が語られました。

「宣伝の技術と監督の技術は、全く別物である」
そう語る監督ですが、魂を込めて作った作品だからこそ、宣伝手法に対しても制作者としてのこだわりが顔を出します。「より多くの人に届けたい」という興行的な視点と、「作品の世界観を守りたい」という作家性の間で揺れ動くリアルな葛藤。これから映像業界を目指す受講生にとって、クリエイティブとビジネスの境界線に向き合う非常に貴重なエピソードとなりました。


🤝 最後に…
質疑応答の時間では、受講生から質問一つひとつに対し、言葉を選びながら丁寧に、そして熱く答える中川監督の姿が印象的でした。映画に対してどこまでも誠実であり続けるその姿勢こそが、中川作品が多くの観客の心を揺さぶる所以なのだと確信させてくれる、非常に濃密な時間となりました。改めて、貴重なお話をいただいた中川監督、本当にありがとうございました!

🎬 作品情報・リンク

今回の講義で語られた制作背景を踏まえ、ぜひ劇場で『90メートル』の世界を体感してください。

映画『90メートル』公式サイト

映画『90メートル』本予告

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