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【イベントレポート】NCW特別講座 「映画の教科書」撮影監督・福本淳が明かす映画の生まれ方 を開催いたしました!

日本映画界を牽引する撮影監督の福本淳氏をお迎えし、特別講座を開催いたしました。

今回の講座では、実際のフィルムを手に取った技術史の解説から、現場での監督とのコミュニケーション術、受講生からの質疑応答まで、映画が生まれる瞬間のリアルをたっぷりと語っていただきました📝

🎞️ 前半:フィルムからデジタルへの移行と「映写・表現」の変遷

◆「『オデュッセイア』、なぜ観たいと思いますか?」

講座の冒頭、福本氏から「クリストファー・ノーラン監督の『オデュッセイア』を観たい人は?」という印象的な問いかけが投げかけられました。 受講生との対話を通し、ノーラン監督のIMAX作品がなぜこれほど凄いのか、なぜ映画館で観たいと強く思わせるのかを技術史・メディア史の観点から紐解いていきます。通常、映画のフィルムは縦方向に送られて撮影されますが、IMAXカメラはフィルムを横方向に走らせて撮影します。この構造や仕組みの違い、さらには撮影や現像・プリントにかかる莫大なコストについて、実際のフィルムを見せながら解説されました。

さらに、かつて巨大で重い缶で運搬され環境負荷も高かったフィルム上映から、ハードディスク1個で運用できるデジタル映写への移行など、映画産業自体のエコシステムの変化についても語られました。

🎬 後半:映画の生まれ方「自分にとっての良いと、観客にとっての良いの見極め」

完成形が見えるデジタル時代だからこそのコミュニケーション

後半は、撮影監督として監督といかに作品を作り上げるかという現場のお話へ。

現像するまで結果が分からないフィルム時代は、試写室で確認するまでお互いに完成形が見えないからこそ、監督と撮影者の間に強い信頼関係が生まれていました。一方、現場でモニターを通して完成形をリアルタイムに確認できるデジタル時代においては、同じ画を共有しながら、よりスピーディかつ細やかなセッションが可能になっています。

「自分にとっての良い」と「観客にとっての良い」の見極め

デジタル化によって現場でカメラに映る「画」がすべて見えるようになったからこそ、全体の構図やカメラワークをすべてコントロールしたくなる側面もあります。

しかし福本氏は、「自分がいいと思うことが、観客にとってのメリットになっているか」を客観的に見極める重要性を指摘します。また、デジタル特有のシャープすぎる質感をあえて崩すため、古いレンズや多数のフィルターを使用したり、ISO感度を上げて意図的にノイズを作ったりするといった、表現のための逆算的な工夫も紹介されました。

🤝 最後に…「自分のやりたいことに結果を出せるように」

最後に、これから監督やクリエイターを目指す受講生に向けて、先輩としての温かく力強い言葉が贈られました。

「映画制作を続けていくのは大変なことも多いですが、本当にやりたいと思っているならば、自分が今できることにしっかり結果を出せるよう頑張ってください」

まさにタイトル通り「映画の教科書」と呼ぶにふさわしい、映画の歴史と現場の美学が詰まった濃密な2時間となりました。

講師の福本淳氏、そしてご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!